ラブラドール・ノアロー -- 間違い電話2011年01月26日 22時41分53秒


 今日、とても面白い出来事がありました。

 親戚に不幸があったので、歯医者さんの予約を変更して貰おうと思って電話を掛けたのです。

 電話番号を見て、「あれ、あそこの市外局番はこうなんだ」と少し印象に残りましたが、そのまま掛けました。(そこは東京都23区内・・・)

 「はい、△△獣医科、○○です!!」

 普段、歯医者さんでは奥様が受付で電話応対されるのですが、「ああ、若いバイトさんを頼んでいる事もあるんだな」と思いました。

 「こんにちは。△△町のオチアイです!」

 「こんにちは、あれ、ノア・・・チャン・・の・・・?少しお待ちください」

 と、その時点で私は気が付きました。

 ここは歯医者さんではなく、獣医さんであると・・・。

 「すみません。ノアローのオチアイです。その節はお世話になりました。歯医者さんの方に掛けようと思って、間違えて獣医さんへ掛けてしまいました、テヘヘ・・・」

 「ああ、もう落ち着かれました?ノアローちゃんは慣れてましたからね。また次の子が来たらお連れくださいね!」

 「院長先生にもよろしく言っておいてください」

 と、大体こういう感じの会話でした。

 笑っちゃいました。

 若い女性の先生の明るく元気な声を聞いたこともあるでしょう。

 ノアローが最後の数日、消えかけた命の灯火を灯させるため、痛い注射を打った時、ノアローがビックリしたような顔をして見せたこと・・・。

 最期の日には静脈になかなか注射針が入っていかず、ノアローが辛そうに見えたこと。(最後は院長先生が入れてくれましたが)

 それらは大きな堅いトゲみたいに、ずっと心に深く突き刺さっていました。

 最後にノアローに辛い惨めな思いをさせたんじゃないかと・・・。

 でも、今日は私は全く違う風に感じました。

 ノアローは先生の痛い治療をされたことを恨んではいないし、むしろ、いつも数人がかりで治療やお手入れをされて、そのことに満足していたのではなかったのかな?と。

 獣医さんでちゃんとした医療を受けられて、いつも知っている匂いや手で治療を受け、最後の日までノアローは幸せな子だったんだなぁ。

 そんな風に感じました。

 心が晴れました。

 いつものお利口さんのノアローちゃん(獣医さんでは良い子)が、電話の中に現れたようでした。
 
 ノアローちゃん!先生は元気そうだったよ。良かったね。